昭和22年 学習指導要領 理科編

『学習指導要領 理科編』(試案)
昭和二十二年度 文部省

第十一章 第六学年の理科指導

単元一 あさとわた

(一)指導目標
1、アサとワタの作り方を修得する。
2、生物が環境に適應するために、どんな生き方をするかを見いだし、これを栽培に利用することを理解する。
3、衣服のたいせつな原料である繊維について理解する。

(二)指導方法・・・児童の活動
1、アサの繊維は、どんな植物のどこから取れるのか、どんな茎からよい繊維が取れるのか。また、その繊維が何に役だつものかについて、調べて来て話しあう。
2、畠の地ごしらえをして、アサの種をまき、それを育てて観察する。
3、ワタの繊維は、どんな植物のどこから取れるものか、どんな枝にたくさんできるのか。また、その繊維が何に役立つのかについて、調べて来て話し合う。
4、畠の地ごしらえをして、ワタの種をまき、それを育てて観察する。

(三)指導結果の考査
1、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
2、畠の地ごしらえや、種のまき方の技術について記述尺度法によって考査する。
3、次の事項についての理解の状態を、再生法、真偽法、訂正法等によって考査する。
(1)アサとワタの性状。
(2)アサとワタの作り方。
(3)アサとワタの繊維の用途。
(4)アサとワタの環境に体する適応の状態。