アドラー心理学

権利と人権

人権教育の傲慢さ
http://jalsha.cside8.com/diary/2009/10/03.html

道徳教育としてのアドラー心理学の位置
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/07/06.html

宗教的道徳と宗教的寛容について(3)
http://jalsha.cside8.com/diary/2014/05/13.html

原爆は人権思想が落とした
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/08/09.html

原爆は人権思想が落とした(2)
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/08/10.html

原爆は人権思想が落とした(3)
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/08/11.html

原爆は人権思想が落とした(4)
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/08/12.html

原爆は人権思想が落とした(5)
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/08/13.html

アドラー心理学練成講座
http://jalsha.cside8.com/diary/2013/09/21.html


以上、野田先生のブログ[野田俊作の補正項]

(5)個別に対応してしまう

●場面11
※掃除の時間。
教師 :「Aくん!箒を振り回してないで、ちゃんとゴミをはきなさい」
児童A:「ハーイ」
教師 :「Bくん、雑巾ボトボトじゃない。ちゃんと絞ってきなさい」
児童B:「えぇ~。絞ったけど…」
教師 :「Cくん、そこにはもうゴミはないでしょ?あそこ見てごらんよ」
児童C:「あっ 本当だ」
教師 :「DさんEさん、いつまでしゃべっているの…口動かしてないで箒を動かしなさい」
教師 :「Fさん、いつも真面目ね。ありがとうね」
児童F:「先生、G君が階段の掃除をさぼって、廊下でねっ転がっています」
教師 :「えぇ〜また…。相方のH君は何しているの?」

●場面12
※体育の授業後、跳び箱やマットを全員で片付け中。
児童I:片付けをしないで立っている。
教師 :「I君、あの跳び箱、運んでくれない?」
児童I:「えっ?僕、あれは使ってないです」
教師 :「使っていなくても、手伝ってあげたら片付けが早く終わるでしょ?」
児童I:「僕、もう、マットを一つ運びました」
教師 :「一つでも、二つでも運んでくれていいのよ。まだ全部終わっていないのだから」
児童I:「そんなの不公平だし…」
教師 :「こういう時は、動ける人が動くのよ!」

(4)直線的な指導をしてしまう

●場面9
※休み時間、廊下を走っている児童Aを発見。
教師 :「Aくん止まりなさい」
児童A:「えっ?はーい」
教師 :「廊下は走ってはいけないでしょ」
児童A:「はい」
教師 :「いつも言っているけど、廊下で追いかけっこをするのはやめなさい」
児童A:「でも…、Bくんも、Cくんも、Dくんも走っています」
教師 :「あのね。今はまずあなたに注意をしているの、先生は、まずあなたに廊下を走ってはいけないと分かってほしいの」
児童A:「はーい」
教師 :「分かった?」
児童A:「うん」

※翌日、廊下を暴走している児童Aを発見する。

●場面10
※遠足の日の朝、児童に注意事項を伝える。
教師 :「出発する前にいくつか注意事項があります。道を歩く時はガードレールの中を歩きましょう。曲がり角では、車が来ることがありますから、左右をよく確認してください。時々自転車も通りますから、右によって通すようにしてください。駅に着いたら、ホームでは走らず、列を守って歩いてください。電車に乗る時は、慌てず、前の人を押したりしないでください。電車内では、大きな声でお話してはいけませんね。席が空いていたら、座っても良いですが、席を取り合ったり、大きな声でジャンケンをして決めたりしてはいけません。忘れ物に注意してください。荷物を置き忘れると三宮まで行ってしまいます。電車を降りる時は、慌てず・・・」

※しかし、行きの電車内で席の取り合いをして大喧嘩が勃発。夕方、「道の歩き方が悪い」と地域の方から学校に苦情の電話があり、児童の忘れ物を三宮まで取りに行くことになる。

(3)感情表現(涙・怒り)を重視してしまう

●場面7
※泣いている児童Aを見つける。クラスメートの話から児童Bと喧嘩したことを知る。児童Bはその場にはいない。
教師 :近づいて声をかける。「どうしたの?」
児童A:泣き声が大きくなる。
教師 :「何があったの?話を聞かせて」
児童A:さらに泣き声が大きくなる。
教師 :「Bちゃんと喧嘩したの?」
児童A:ますます泣き声が大きくなる。
教師 :「Bちゃんに何か言われた?何かされた?」
児童A:頷き、泣き続ける。
教師 :(Aさんが被害者、Bさんが加害者であると理解し、Bさんに事情を聞くことにする)

●場面8
※ある児童が窓ガラスが割れたことを報告に来る。
児童 :「先生、Cくんが廊下でボールを投げていてガラスを割った!」
教師 :(現場に行きながら、児童Cを一度ガツンと叱って反省させなくては…と考える)
児童C:割れたガラス窓の前に立っている。
教師 :「Cくん。ボールを当ててガラス割ったってどういうこと!廊下でボール遊びをしてはいけないと、この前も注意されたでしょ!」
児童C:・・・(無言)

(2)競争・賞罰を使って指導してしまう

●場面4
※急いで帰りの用意をさせたい。
教師 :「あら、もうこんな時間。みなさん、すぐに帰りの用意をしましょう」
児童 :「はーい」
教師 :「さぁ。どの列が一番早く用意できるかな。よーい。スタート!」
児童 :大急ぎで帰りの用意を始める。

●場面5
※運動場のあちらこちらで活動している児童を集める。
教師 :「みんな集合―!」
児童 :走って教師の所に集まる。
教師 :「早いなぁ。1番、2番、3番・・・(早く集まった子に着順を言う)

●場面6
※全校集会にて(全児童が整列して立っている)
教師 :「最近、名札を忘れる人が多いです」
教師 :「今、名札をつけている人はその場に座りなさい」
児童 :数名が立ったままとなる。
教師 :「明日から名札をつけて来られる人は座りなさい」
児童 :立っていた数名が座る。

(1)原因を探ってしまう

●場面1
※給食中、床に牛乳がこぼれていた。
児童A:「先生、ロッカーの前に牛乳がこぼれてる!」
教師 :「えっ? こぼしたの誰なの?」
児童達:シーンとなる。
教師 :「誰なの?見ていた人はいないの?」
児童達:シーン…。
先生 :「誰なの?正直に言いなさい」

●場面2
※給食中、B君が牛乳をこぼしてしまう。
児童B:ガチャン…(牛乳がこぼれる)
児童B:「先生、牛乳こぼしちゃいました」
教師 :「何でこぼれたの?」
児童B:「後ろ向いていて、前を向いた時に肘が当たってしまって…」
教師 :「どうして後ろ向いたの?」
児童B:「C君と話をしていて…」
教師 :「何で食事中に、後ろの人と話をする必要があるのよ…」
児童B:・・・(黙る)

●場面3
※職員研修(児童の実態報告)において。

教師A:「石戸くんは何度注意しても、授業中に立ち歩き、教室から出て行くことがあります。保育園の頃から先生の言うことを聞かなかったそうです。集中力が続かない、とても飽きっぽい性格なので・・・」

教師B:「石戸くんは何度注意しても、授業中に立ち歩き、教室から出て行くことがあります。母子家庭で、お母さんが夜遅くまで働いていて、下に2歳の妹がいるため、石戸くんには十分に関わってあげられないようで・・・」

教師C:「石戸くんは何度注意しても、授業中に立ち歩き、教室から出て行くことがあります。家では、お父さんが時々お酒を飲んで暴れたりすることがあるそうで、お母さんとお父さんのケンカも激しく、お母さんによく叩かれているので・・・」

教師D:「石戸くんは何度注意しても、授業中に立ち歩き、教室から出て行くことがあります。3歳児検診で広汎性発達障害という診断をもらい、現在も月に2回、言語聴覚士との療育に通っています。・・・」

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